大持山(1294m)  
 
林道から見上げる山は萌黄色、そして峠でカタクリがお出迎え

2002/4/14 晴れ 暖かい
飯能駅8:10  名郷9:00−9:20  林道終点10:30    妻坂峠11:10 
山頂分岐12:10-12:45  山頂12:55  ウノタワ13:45  鳥首峠14:30
白岩15:10  名郷16:00  バス16:15(大混雑)                戻る     
 今日は時間的に余裕があるので、飯能駅7:50集合と埼玉北東部から行くには出発が早くなるが、がんばってエンジョイハイキングに参加する。指定より1本早い電車に乗れたが、すでにバス停は長だの行列。これじゃ全員は無理と思っていると臨時バスと定期バス2台が到着。約50分ほどで名郷に到着。トイレなどの身支度の間に入間川を見るとカワガラスが2羽、もぐったりしている。じっくりと見たのは初めて。

 車道を白岩方面へ進み大場戸で右へ。こちらの方が荒れた感じがする。県別登山ガイド「埼玉県の山」に書かれている一軒屋も燃カスが残っているだけ、93年に発行されている本なので、火事になったか、取り壊して残骸を燃やしたのか?、そう古い話ではなさそう。

 暗い杉の植林を進み、沢から離れると後ろに蕨山などが見える。峠はすぐで目の前に武甲山があまり傷跡が目立たず姿を見せている。ついでに秩父の町並みも。
 ここから山頂へは中央がえぐれて土嚢を入れてある、急な道だが、ところどころにカタクリが姿を見せているのでそれほど気にならない。上りきると斜面はゆるく広い尾根筋を歩く。所々急になるが最初ほどではない。右手に山頂が見えるようになってくると、バイケイソウの新芽がいかにもおいしそうに葉を広げている。これを食べると二度と他のものを味わえなくなるでしょう。後ろを振り返ると武川岳、その向こうには伊豆が岳、古御岳、二子山などが薄青く姿を見せている。

 上りきった主稜線で30分の昼食休憩。遠く奥武蔵の山並みをぼんやりと眺めているだけで心が和む。昼食後は山頂へ往復10分程度。狭い山頂である。「埼玉県の山」でも「雑木林の中で展望はない」と書かれているが、現在は展望はある。(木を切る必要があったのだろうか?)

 先ほどの分岐まで戻り、今度は直進、急な坂を下る。平らになると白樺の木が多く、白い森の印象を受ける。何回か上ったり降りているうちにウノタワという何か不思議な雰囲気の場所につきそこで休憩。そこから尾根沿いに下っていくと左手に白いものが見えてくる。白岩の石灰岩の露天掘り採掘場だ。その下側に白岩地区の廃村がある。鳥首峠の逆側の冠岩地区にも廃村。昔は浦山からも、鳥首峠経由の行き来があったのだろう。峠からジグザグに下っていく。そして、周りが開けると白岩地区の廃村だ。庭にはスイセンが花を咲かせ、主の帰りを待っているよう。誰もいなくても桃の花は咲き、季節は巡るのだ。一部の廃墟マニアが不法侵入をして家を荒らした所は何か、幽霊がでそうな雰囲気になっている。ここは石灰岩工場まで車で来て、ほんのちょっと歩くだけ、彼らにとっては大変な登りかもしれないが。

 工場から名郷まで舗装道路をひたすら歩く。多分時速6km以上はでていたはず。途中から景色に見覚えがあると思ったら朝と同じ道に合流。バス停ではすでに長い行列。バスは最初から満員状態だったが、途中でさらに詰め込んだため、朝の上野ー東京間の山手線以上の込み具合、さらに右左のカーブでゆれるため最悪。時間も余計にかかったようだ。シーズンの土日にはあまり来たくない感じである。久々にたっぷり歩いた。

(ニリンソウとトリカブト、オオバギボウシとバイケイソウは若芽のころ間違えやすい)
主はいなくても巡る春(白岩廃村) 萌黄色のやま
エンジョイハイキング パンフレットマップより 大持山と小持山 カタクリ(鳥首峠にて)

 平成14年度(2002年)、第1回のエンジョイハイキングは、地元、埼玉県奥武蔵の最奥、大持山でスタートです。バスの終点、名郷からはしばらく林道歩きが続きます。横倉入り林道の先で山道となり、ジグザグに植林の道を登ると、小さな石地蔵のある妻坂峠に着きます。かって秩父織物を商う人たちが行き来した道は北の秩父方面が開け、ほっと一息つきたくなる峠です。

 ここからは今日の目的地、大持山へは急な登りを繰り返しながら進みます。下見ではカモシカの真新しい足跡がありました。春の訪れの早い今年ですが、カタクリはまだ咲いているのでしょうか??

 小さな道標とブナの木が迎えてくれる主稜線でお昼にします。ここから山頂まで10分ほど、前回(93年10月)のエンジョイ大持山に参加された方は、その変わりように驚かれることでしょう。ブナなどの原生林におおわれて展望の無かった山頂が明るく開けた山頂になってしまったのです。それでも鳥首峠への下りでは太いブナの木々の芽吹きを見ることができます。

 何回か急な下りを繰り返し、たどり着いた鳥首峠は暗く狭いところです。ここからはさらに暗い植林の道を名郷バス停へと下ります。
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